よくある眼の病気

よくある眼の病気

症状

結膜炎

アレルギー性結膜炎

白目とまぶたの裏側を覆っている膜が赤く充血し、炎症を起こす病気です。結膜は眼の一番外側にあたるため、異物にさらされやすく、空中に浮遊しているアレルゲンが付着すると、アレルギー反応を起こします。すると、各種の化学物質が放出され、それが結膜表面の毛細血管を拡張させたり、涙を分泌させたりするなどして、不快な症状になってきます。

症状

目が非常にかゆくなり、次に結膜が炎症のために赤く腫れて白目が充血し、まぶたが腫れぼったくなります。また、ネバネバした白い目やにが出たり、涙が出て止まらないということも起こります。ひどくなると、まぶたの裏にコブができ、角膜にまで炎症が広がって角膜潰瘍や角膜混濁を発症させることもあります。

当院での治療法
抗アレルギーの点眼薬を用います。種類によって、効用や効き目が違いますので、症状に合わせて処方しています。花粉症など症状が強い場合は、内服薬を併用する場合も。ステロイドの点眼薬を副作用が出ないことを確認しながら低濃度から使うこともあります。薬が少なくて済むよう、早めの治療を心掛けてください。

細菌・ウイルス性結膜炎

症状

涙や目やに、異物感が特徴。感染力が強く、人に感染することが多いので、アレルギー性結膜炎と混同せず、きちんとした治療が必要になります。

当院での治療法
細菌性結膜炎の原因となる菌は、ブドウ球菌や肺炎球菌です。点眼薬に、それらの細菌に有効な抗生物質を用いることで、3~4日もすれば充血が軽くなり、目やにもなくなってきます。目やにが出る間は、人に感染しやすいので注意しましょう。

めぼ(麦粒腫・霰粒腫)

麦粒腫

マツゲの生え際(マイポーム腺)以外の分泌腺に細菌が感染して起こります。膿がたまっているので、この膿がなくなれば治ります。

症状

まばたきをしても痛みを伴うこともあります。

当院での治療法
点眼薬だけで様子を見る場合と、症状によっては内服薬を併用することもあります。

霰粒腫

マツゲの生え際(マイボーム腺)が詰まって炎症が起こり、腫れてきます。

症状

肉芽組織ができるので、なかなか治らず小さなしこりが残ってしまうこともあります。

当院での治療法
炎症を抑える注射をしますが、再発を繰り返すようなら手術で肉芽ごと除去します。小さい子どもの場合は、全身麻酔で手術をするため負担が大きく、なるべく手術をせずに吸収を待つようにしています。子どもの霰粒腫は時間が経つと小さくなるものも多いので、相談の上、症状によって臨機応変に対応しています。

翼状片

白目の表面を覆っている半透明の膜が三角形状に黒目にかかってくる病気です。紫外線をたくさん浴びる人や長年コンタクトレンズを着用している人によく見られ、テノン嚢や結膜といわれる部分が増殖します。

症状

黒目にかかる部分が大きくなると、ちょっとしたことで充血したり、いつも白目が赤くなったりする人もいます。通常は鼻側(内側)のほうにできますが、耳側(外側)にできる人もいます。症状が出なければ放置していても大丈夫なのですが、中心にかかると乱視の原因になったり、視力低下を起こすので、そのときは治療が必要です。

当院での治療法
翼状片の小さいもの、血管が多いもの、年齢が若い人ほど再発しやすいので、手術は患者さま一人ひとりの症状の見極めがとても重要になってきます。初期は点眼で様子を見ますが、症状によっては日帰り手術を行っています。いろいろな手術方法がありますが、再発防止や合併症の面から考えて、現在は聖路加病院の山口達夫先生の"上方結膜有茎弁移植(Host結膜断端部反転縫合法)"を取り入れています。

【注】手術自体は当日で完了しますが、術前の検査、術後の経過観察のために通院していただく場合があります。

緑内障

緑内障は視野が狭くなったり、欠けてくる病気です。眼の中のものを見る神経(視神経)が、眼圧が高くなるなどして徐々に圧迫され、すり減っていくものが大半を占めています。本来神経繊維は数本萎縮した状態で眼が見えなくなることはありません。自覚症状が出るのは病状が進行してからという人が多いので、かかりつけ医で定期的に検査を受けることが大切です。

症状

眼圧が視神経を壊すと、見える範囲(視野)が狭くなっていき、ひどいときには失明にいたります。

当院での治療法
眼圧チェック、視野検査、眼底検査を行って、どのくらい症状が進んでいるのか診断していきます。点眼薬が治療の中心になりますが、状況によってはレーザー治療を行います。点眼薬は眼圧を下げるものであり、毎日続けることによって神経を守っていくことになります。

ドライアイ

大きく分けて2通りあります。まず、涙腺からの涙の分泌が少なくなったり、涙をつくることができなくなるタイプです。次に、涙の質が変化して、乾きやすくなっているタイプ。空調などで乾燥した室内の空気環境や太陽の紫外線も影響して涙が必要以上に蒸発してしまい、蒸発を防ぐ油分が不足するときにも起こります。また、まばたきの回数が少なくなったことでも、目を開けているのがつらくなります。

症状

  • 目を使うとすぐに充血したり疲れる
  • 目が腫れぼったくなる
  • 光がまぶしい
  • 涙があまり出ない
  • 肩こりや頭痛がする
  • 目がゴロゴロする
  • 目がかすむ
  • 冷房や暖房をかけるとすぐに乾いた感じになる
当院での治療法
アレルギー性結膜炎や眼精疲労を合併していることもあるので、患者さまがどういったタイプかを見極めて、治療をしていきます。点眼薬を中心に治療しますが、症状によっては涙点プラグやキープティアで、涙の出口である涙点をふさぐ治療を行っています。

仮性近視

ピント合わせをする毛様体という筋肉が過度に緊張して、遠くを見ようとしてももとに戻らず、一時的に近視の状態になることをいいます。

症状

急に視力が落ちてしまったときは、早めにかかりつけ医を受診しましょう。

当院での治療法
毛様体の緊張を取り除くことにより、視力が元に戻ることも多くあります。当院では点眼とワックによる治療を行っています。ワックは、毛様体を柔軟にする望遠訓練です。

お問い合わせはお気軽に

目に関するお悩みは、広島市東区にあるひがき眼科までお問い合わせください。患者さまに安心して治療を受けていただけるよう、専門的な内容をわかりやすく説明するなど、丁寧なカウンセリングを心掛けています。